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2012-11-05 05:11

純と愛が提示している問題点はすべて悪夢ちゃんが答えをだしている

最初は「お、今までと違うぞ?展開も速くてどうなるか気になる!」と思った純と愛。これほど、見続けるうちに登場人物を嫌いになっていくドラマも珍しいと思いました。
まあ純がうるさくて行儀がなってなくて、おまえはシティホテルに勤めず早く民宿をやりなはれと思うようなキャラ。お客様でなくお客さんと呼ばれて、家族のようにもてなしてくれるのを求める人がくるような場所を、自分ではやく作りなはれ、まあいつかそういう展開になるんだろう…がまんがまん…
と思いながらさんざんイライラさせられたり、周りの人たち(とくに家族)が最低な人ばかりで、世の中こんな嫌な奴ばっかりじゃないじゃんむしろ気遣いが出来て優しいいい人の方が多いよ…と鬱々しながら見てました。
それでも見続けられたのは、愛との恋愛パートがすっごく可愛かったからです。
まるで介護のようなデートや、お墓でのキスなんかはとても好きなエピソードだった。
だからこの3ヶ月、全体的に↓↓↓↓↓↑↓↓↓↓みたいな流れ。
周りの人の悪人ぶりが、なんとなく現実味を帯びないんですよね…。家政婦のミタもそうだったけど、人物描写が大げさで、主人公以外の周囲が悪い方の一面に偏り過ぎている気がする。逆に嘘くさく感じるんです。
愛が「人の本性が見える」というのもその人の一面でしかないし、もっと多面的な方向にならないのかなーと思っていたら、途中から考えている事じたいを読み取れるという能力が追加してきて一貫性がなく思えたし(映像としてイメージが見えるだけの方が物語としては良かった気がします。考えている事がよめるのは本性が見えるのではなくエスパー能力だから、愛に対するキャラ印象がまったく違ってくる)
もう視聴をやめようかな…と思い始めている今日この頃です。
好きなキャラクターがいない、話も思い入れがなくなってきた、というのが正直なところ。
何より純を主人公として構築されるこの世界の「いいこと」「ピュアな事」「本当のこと」がまったく共感できない。

どういうホテルが魔法のホテルかは人(お客)によって違うものです。というところから価値観の相違を認めて行くような話になるのかと、当初は思っていました。
その上で、純と愛だけが作れるホテルを目指す話なのかと。
でもどうやらそうではない。
今の所は。
今後そういう展開になるとしても、それまでの前置きが長過ぎてもうどうでもよくなる。
純と愛の二人の偏った価値観をおしつけられているような不快感がどうしても拭えない。


そんな時に見た悪夢ちゃんですよ。
なんというか、すべてのモヤモヤにばしーーーーっと答えを提示したような内容なんですよね。
純と愛がずーっと悩んだり、この考え方はどうかみたいにいつまでもうだうだ問題提起している事の、かくもあっさりとした、しかし単純ではない明確な答えを
北川先生が自分を痛めつけながら本気で授業してる。正直、びっくりした。
本当のあなたなんていない、すべて自分なんです。
そうなんだよ。
こういう言い方だけをひろうと使い古された言い方でチープに感じるけど、そこのたどりつくまでの子供達の心理の変化やイジメ、その解決法、北川先生の立ち位置、何より最後の授業が本当に心にせまって
しかも気持ちいいんです。
それはきっと共感し納得できるから。
悪夢ちゃんの脚本家はあの大河ドラマの風林火山を書いた人なんですね。
風林火山は視聴率こそ今ひとつだったものの(とはいっても今から考えるとすごくいい)ここ数年の大河ドラマの中で最もよくできた脚本でした。
考え抜かれた台詞と、すべてを説明せずとも心理をくみとらせる演出、そして一人の登場人物の考え方の偏っていなさ(この裏にはこんな思いがある)というのをものすごく大切にして毎回作られていた。まさに名作でした。
風林火山を超える脚本はその後出て来ていないと思っています。
篤姫は面白かったけど、脚本のうまさ人物描写のすばらしさはまったくかなわなかった。逆に単純で分かりやすくし、殿萌えという副産物を生み出せたからこそ視聴率はよかったんだと思います。
その後にやっていたテンペストも面白かったし。(成り上がりが終わって途中からちょっとダレましたが)
まあそんな人が書いたからか何なのか、悪夢ちゃんは子供向けのファンタジーに見えて実はものすごく深い物語だと思いました。
北川景子さんも今までで一番のはまり役でしょう。執事のやつのお嬢様よりもずっといい。
今まだ4回目ですが、すでにもう怒濤の展開。
最初は、悪夢ちゃんが予知夢を見て、それにまつわる事件がおこる前に解決していく1話完結ものだと思っていたんです。それでもそれなりには面白いけど、そこに主人公の先生自身の変化や周囲の変化が、こちらの想像を超えてどんどん押し寄せてくる。それが不自然じゃないんです。
毎回目をはなせないというのはこういう感じなのかな。
結構重くて暗い内容なんだけど、そこにハマりすぎないようなファンタジーとホラーの仕掛けとちょっとしたコメディ、バランスがすごくいい。
そしてメッセージ性は十分。
これがどういう風にころがって最終的にどこに向かうのかまったく予想できない。
今期のドラマの中で一番予定調和からはみ出していて、かつきちんと話がまとめられている上で次に引かれるという、すごい高等なことをやってるなあと思う訳です。
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